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【人事必見!】オンボーディングプロセスを効率化する方法を解説

作成者: mfloow編集部|05月09日2024年

 

 

入社した新入社員は入社してから約1か月すると、社内の雰囲気やどのようなメンバーがいるのか理解しはじめる時期です。

この時期に人事担当者が気を付けたいのが新入社員の早期離職です。

せっかく長い時間とコストをかけて採用した人材でも、入社してすぐに辞められてしまったら困ります。そこで、重要になるのが「オンボーディング」です。 

この記事では「オンボーディング」の目的や重要性、プロセスを効率化するポイントなどを解説します。

 

目次

1. オンボーディングとは?実施する目的と重要性

2.オンボーディングを実施するプロセス

3.オンボーディングプロセスを効率化するポイント

4.オンボーディングを効率化する「mfloow(エムフロー)」

5.まとめ

 

1.オンボーディングとは?実施する目的と重要性

「オンボーディング」とは、船や飛行機などの乗り物に乗っているという意味の「on-board」から派生した言葉であり、新しく加わったメンバーが早く乗り物(企業)に順応できるように取り組む施策のことを指します。

本章では「オンボーディング」を実施する目的とその重要性を解説します。

 

オンボーディングを実施する目的

企業側としては、採用した人材が早く実務に慣れて成果を上げてほしいものです。

しかし、入社してすぐの新入社員にとって慣れない環境で自分の実力を存分に発揮し、結果を残すことはとても難しく、ほとんどの人は「チームメンバーと上手くコミュニケーションがとれるか」や「業務内容を理解できるか」などと様々な不安を抱えています。

そこで大事になるのが「オンボーディング」です。

実務に取り掛かる前にオンボーディングを実施することで、新入社員は企業文化や組織についての理解を深められ、入社後のギャップによる早期離職を防いだり、定着率を上げることが期待できます。

 

オンボーディングの重要性

厚生労働省が令和5年10月に公開した、令和2年3に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.0%(前年度と比較して1.1ポイント上昇)、新規大学卒就職者が32.3%(同0.8ポイント上昇)となりました。

近年転職市場が活発化している背景もあり、若年層の早期離職や定着率の低さが多くの企業で課題となっています。

また、コロナ禍以降リモートワークの普及に伴い帰属意識の醸成やメンバー同士でコミュニケーションを図ることが難しくなり、新入社員にとっては組織に馴染んで成果を出すことがより難しくなりました。

このような点においてもオンボーディングは重要であり、メンバーが新入社員の入社を歓迎しており、迎える環境が整っていることを伝えられるようにしましょう。

参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00006.html

 

2.オンボーディングを実施するプロセス

オンボーディングは長期間実施する必要があり、企業によって期間は様々ですが3か月以上が望ましいと言われています。

オンボーディング期間中は新入社員としっかり向き合い、お互い認識のズレが生じないように定期的にすり合わせを行うようにしましょう。

本章では「入社前」「入社後すぐ」「入社数か月後」にわけてオンボーディング時に実施するプロセスについて解説します。

・入社前

オンボーディングは入社前からはじまります。

新入社員が安心して新しい環境で働けるように準備は漏れなく、丁寧に行うことが重要です。

PCのセットアップ、オフィスのセキュリティーカード、名刺など入社当日から必要になるものは事前に他部署と連携して準備しておきましょう。

当日になってバタバタしていると、新入社員も不安になってしまいます。

具体的な施策

ー入社前面談
入社後のギャップで離職してしまう人も多くいます。そうなってしまうとお互いにとってデメリットでしかありません。認識合わせをしっかり行い、入社前にズレをなくすようにしましょう。

ー先輩社員との面談
実際に働いている社員と話すことで、働くイメージがより具体的になります。
配属先の先輩など人事担当者以外のメンバーと話す機会も設けましょう。

ー社内イベントへ招待
企業文化を理解してもらうのに一番早いのが社内イベントです。
どのようなメンバーがいるのか、イベントの内容はどのようなものなのか、会社の雰囲気を伝えることができます。

ーオフィス内見学
実際に働くオフィスを見学することで入社意欲が上がることがあります。
「ここで働きたい」と思ってもらえるように魅力を伝えられるようにしておきましょう。

・入社後すぐ

入社直後は、新入社員が最も緊張している時期です。

ここで放置したり、必要なケアができていないと早期離職に繋がりかねません。

入社後は、すぐに実務に取り掛かってもらうのではなく、企業文化、組織体系や業務内容を理解してもらいしましょう。

この下準備をしっかり行うことで、新入社員はチームに溶け込みやすくなり、実力を発揮しやすくなります。

具体的な施策

ー企業理念や社内ルールの説明
企業理念は、企業にとっての軸であり、その企業で働く上ですべての根幹となるものです。
企業理念を新入社員にも理解してもらうことで、組織の統一性をもたらすことができます。
また、「毎日全社員で朝会をする」や「日報を毎日提出する」など、社内のルールも説明しましょう。
「当たり前」と思っていることも新入社員にとっては知らないことばかりです。
説明を省かず一つひとつ丁寧に説明するように心掛けましょう。

ー組織や各部署の役割の説明
組織図も早い段階で説明し、目の前のチームメンバーだけでなく組織全体を俯瞰して見られるようにしておきましょう。
各部署の役割も説明することで、困った時に聞くべきメンバーも理解できるようになります。

ー評価制度の説明
評価は誰しも敏感になるものです。評価面談の時に「聞いていない」ということにならないように、評価制度についてもしっかり説明し、認識を合わせておきましょう。

ーチャットやSNSの使い方の説明
テキスト上のやり取りや発信は誤解が生まれやすく、実務に入る前に事前に使い方を伝えましょう。
SNSの使い方も企業側のルールがある場合は説明し、炎上などの問題にならないように未然に防ぎましょう。

ー歓迎会、懇親会、ランチ会などの交流会
入社後は、新入社員とメンバー双方がコミュニケーションをとれる機会を増やします。
お互いのことを知った上で仕事を進めた方が円滑に進むことが多く、全社員・チーム・1on1など単位を変えて交流の機会を定期的に設けましょう。

ーOJTやメンター制度
OJTとは「On the Job Training」の略で、先輩や上司が実務を通じて新入社員に1対1で知識や技術を教える研修です。
実際の業務内容を学ぶことで新入社員は具体的に働くイメージができますし、研修終了後は即戦力として働くことができます。また、メンター制度を設けることで困っていることや悩みを気軽に相談できる環境をつくり、不安が小さいうちに解決できるようにしてあげましょう。

・入社後数ヶ月

新入社員がこのまま勤め続けるか辞めるかを考えるのは、入社してから3〜6か月頃と言われています。

ある程度の期間が経つと職場にも慣れ、自分が目指すキャリアとのギャップがないか冷静に考えはじめます。

ここで離職してしまわないように、気を緩まず小まめにケアするようにしましょう。

具体的な施策

ーメンター制度
入社して数か月経ち、そろそろ新入社員も慣れはじめ「もう大丈夫だろう」と思った頃が一番危険です。
前述したとおり、この時期が一番離職率が高くケアが必要な期間となります。
この時期重要になるのが近くでケアしていたメンターです。
入社した頃と変化はないか、何か悩みを抱えていないかなどタイミングを見て面談を実施するようにしましょう。
声を掛けることで解決する悩みもあります。

ー定期的に人事や上長との面談
実際に実務を経験することで生じる悩みも多々あります。
「先輩社員と合わない」「仕事内容が理解できない」などその内容は多種多様です。
そんな時に入社前から知っている人事担当者や先輩ではない上司との面談があると悩みを話すきっかけになります。
新入社員から人事や上司にわざわざお願いをして時間を作ってもらうのはハードルが高いため、定期面談を設けるようにしましょう。

 

3. オンボーディングプロセスを効率化する方法

オンボーディングを成功させる方法として、事前準備は重要です。

直前になって慌てないように余裕をもって準備しておきましょう。

本章では、オンボーディングプロセスを効率化させるポイントを解説します。

 

オンボーディングをテンプレート化する

オンボーディングの内容は各社異なり、独自性に溢れたオンボーディングを実施している企業も多々あります。

「自社に合うオンボーディングとは何か」を探るためにも他社が実施している研修内容を参考にしてみましょう。

内容が決まったらタスクを細分化し、テンプレートを作成します。テンプレートを作成することで、タスクが可視化され情報の整理ができます。

 

オンボーディングのタイムラインを作成する

テンプレートが完成したらタイムラインを作成し、各タスクに開始日と期日を設けます。

入社日から逆算していつまでに終わらせないといけないのかを整理し、余裕をもって準備しましょう。

また、人事部内の他のメンバーや上司もオンボーディングプロセスを見られるようにしておき、進捗具合の確認やフォローもすぐできるようにしておくことも得策です。

タスクを決して属人化させず「タスクの見える化」を行い、チームのパフォーマンスを上げていきましょう。

 

4.オンボーディングタスクを効率化する「mfloow(エムフロー)」

近年、転職市場の活性化に伴い新入社員の早期離職や定着率の低下は多くの企業で課題となっており、オンボーディングはその課題を解決する一つの施策として期待されています。

弊社が提供する、従業員ライフサイクル一元管理ツール「mfloow(エムフロー)」では、オンボーディングの際に必要となる基本タスクをテンプレートでご用意しています。

「自社に合うオンボーディングとは何か」を社内で検討し、ぜひオリジナルのオンボーディングテンプレートを作成してみてください。

mfloow オンボーディングテンプレート

オンボーディングを試してみる

 

『mfloow(エムフロー)』とは

入退社や異動、産休・育休など、従業員が働く上で発生する従業員の「ライフサイクル」手続きを一元管理できるSaaSです。 手続き業務で発生しがちな「タスク漏れによる遅延」「連携ミス」「業務の属人化」を防ぎ、シームレスな情報の共有と蓄積を実現し、タスク管理に伴うストレスからの解放を目指しています。

サービスサイト:https://www.mfloow.com/

 

5. まとめ

オンボーディングは人事担当者だけでなく、全社員で取り組むことが重要です。

新入社員が早く組織に馴染み、実力を発揮できるように全員でサポートしていきましょう。

オンボーディングが上手くいくと離職防止に繋がり、その結果採用コストも削減できます。

すぐに「結果が出ない」と焦らず、様々な施策を取り入れ、長期的にじっくり取り組むようにしましょう